第31話 すっぽんぽん2(いもうと5)
吾輩はネコである。
名前はちび太。
シャワーを浴びていたご主人様が、すっぽんぽんで飛び出してきた。
執筆のいいアイデアを閃いたご主人様が、メモを取りにまろびでてきたのだ――けれど、
「ふぇ……? ぎにゃぁぁぁぁぁあああ――――っっっっ!!??」
ちょうど遊びに来ていた「いもうと」が、天雷のごとき叫び声を上げた。
「な、ななな、なんですっぽんぽん!!??」
「ん? そんなもん、風呂に入る時は裸に決まってるだろ? お前は服着てはいるのか? それより忘れないうちにメモだメモ……あ、そこの机の上にあるメモ帳とボールペンを取ってくれ」
「メモ帳より先に隠すもん隠しなさいよぉ!?」
「おいおい、いけずするなよ、ほら早くメモ帳。アイデア忘れちゃうだろ、ほらほら」
「ち、近寄ってこないで、この変態お兄ちゃん! ひぃっ……茂みから顔を出したゾウさんがパオーンをプラプラさせてるよぉ……」
吾輩は軽く顔をあげてそれを見ると、むにゃむにゃと再び惰眠をむさぼりに入った。
今日も我が家は平和であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます