〇七月、其の〇二 【紫陽花】


『国道に 紫陽花あじさい排気 ガスの色』



季語/紫陽花あじさい

季節/仲夏ちゅうか

場所/国道沿いの歩道

時間/朝


捕捉・備考/

 朝。すべての草花が呼吸を整える、最も瑞々みずみずしい香りを放つとき。しかしその日は雨でした。雨にこそ映える紫陽花も、少し元気のないように感じます。そうか、もう6月も終わる。このままこの子は朽ちていくんだな。

 排気ガスを吸ってそんな色になってしまったのかと言うくらいに灰色っぽくなった紫陽花を、なんだかわびしい気持ちで見ながら出勤しました。

 『排気ガスの色』が句跨りですが、表現を優先してリズムは無視しました。

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