〇九月、其の〇三 【爽籟】


爽籟そうらいや コーヒーくゆる モーニング』



季語/爽籟そうらい

季節/三秋さんしゅう

場所/自宅

時間/朝


捕捉・備考/

 爽籟という言葉なんですけど、秋に吹く風が物にあたって発する音なんだそうです。

 その風の音が聞こえるってことは、それなりに風がある少し肌寒い朝。そこにコーヒーとくればホット。くゆると表現したってことは、インスタントではなく、ドリップでわざわざ淹れたってことなんですね。あと「香る」ならフルーティーなフレバーですけど「薫る」なんでナッティー或いはスモーキー系のフレバーのコーヒーです。ということはダークローストって、そこまで想像している人がいたら多分友達になれるので一緒に喫茶店行きましょう(笑)


 私は難しい漢字が連続するのが好きではないので「爽籟」と「薫る」の間には簡単な文字を置きたかった。なので珈琲ではなくコーヒー。朝御飯ではなくモーニングにしました。


 音と温度と香りが、聴覚と触角と嗅覚を満たして、これからトーストをかじって味覚も満たされ……という情景を脳内に見ることができれば、五感が満たされるのではと思い、詰め込んでみました。ごちゃごちゃした雰囲気になってしまっていたら、すみません。


 爽籟や。「や」で一回切っているのですが、これが個人的にはすごく悩みました。最初は「爽籟と」にしていました。でも「と」だと音と香りがごちゃつくなと思って、そうだ一回切ろうって。それに、上五は外を、中七からは室内を表現しているわけなので、切った方がいいかって。そして「や」を入れましたが、実際どうなのかっていう推敲が自分でできない。初心者の苦悩ですね。

 それこそ詩人賈島かとう韓愈かんゆに尋ねたように推敲してみたいです。

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