〇七月、其の〇三 【浴衣】


『「暑かった」 夜の茶店に 浴衣着て』



季語/浴衣

季節/三夏さんか

場所/喫茶店

時間/夜


捕捉・備考/

 これも今年の話ではなく、去年のお話です。

 お祭りに浴衣を着て行きました。でもどこもかしこも人だらけで、東京のお祭りはなかなか気が休まりませんね。

 そんな中に夜もやっている喫茶店を見つけて入りました。

 中は冷房が効いていてとても快適。思わず「涼しい」ではなく「暑かった」と一言。これは、夜祭に疲れ果ててしまった私の弱音なんでしょうね。

 なんというか、私にとってはお祭りの騒がしさや高揚感より、終わった時の物悲しさが胸に淡く溶けていく感じが好きなんですよね。その物悲しさを抱えたまま、昔ながらの喫茶店に入って一息つくって言うのは、これはもう至高なんですよね。

 総合的に見て、お祭りは、特に夜祭は好きです。ただ、楽しみ方がちょっと違うってだけで。

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