〇六月、其の〇二 【柏葉紫陽花】


『闇を裂く 柏葉紫陽花かしわばあじさい 悠然ゆうぜんと』



季語/紫陽花あじさい

季節/仲夏ちゅうか

場所/近所の家の花壇

時間/夜


捕捉・備考/

 夜。街灯の光も桜の木の葉に邪魔されて届かない闇の中、自転車でひた走る。帰り道。その闇の中に、突然現れた様に真っ白な柏葉紫陽花が咲いておりました。びっくりしました。でもこの花は最初からそこに佇んでいたのです。悠然と。

 葉の色はきっと緑。でも闇に溶けて全然見えない。その中で一際目立つ白い白い花びら。昼間に見るよりもどこか綺麗に見えるのは、きっとその花しか見えていないから。

 紫陽花は昼に見るものですが、柏葉紫陽花は夜に見てもいいかなあと思いました。


 柏葉紫陽花は既に八文字なので、字余りになってしまいました。

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