第26話 官能

君の右手が僕の頬をなでる。薄暗い闇の中で赤く明るく光る唇は、私の微かな罪悪感とどこからか近づいて来ては、私を殴りつける不安を鮮やかに払拭してくれたのです。そのご加護を受けるかの如く、祈るようにきすをしました。

やがて僕と君は重なり合い、僕のはちきれんばかりの物を君が少しずつ呑み込んでいきました。君は少し顔を歪めましたが、その表情は快楽に悶えるような、とても艶やかな表情をしていました。私は彼女を激しく突き上げ、だんだんと大きくなる喘ぎ声に耳を澄ませました。私はそのよく響く声を脳内で咀嚼したのです。

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