名前のない物語の始まり2
「それで?いつ私をお嫁にしてくれるの?」
「飯が美味いんだから嫁にもらってくれる奴なんていっぱい居るだろう」
朝ご飯を二人で食べながらいつもと同じ会話をする。食べ終わる頃には時計は七時過ぎを示していた。
「私はもう行くからね、二度寝したらダメだよ」
蓮は遠方の学校に通っている。その為俺よりも一時間は早く出る必要がある。
「気を付けてな、痴漢がいたら刺すんじゃなく駅員につき出すんだぞ」
最近は何かと物騒だ。だからといって女性の過剰防衛を見過ごすほど間抜けでは無い。
「はいはい、君も刺されたりしないようにね」
一言言い返してから蓮は扉を開け駅へと向かっていった。
さて、準備を進めるか。
立ち上がり着替えに向かう。ご丁寧にベットの隣には今日着るのであろうコーデが揃えてあった。青のTシャツに薄手のパーカー、ジーンズ。アイツが揃えなくても大体はこれに近い格好をしている。
服を着替え時計を見る。まだ三十分以上の余裕があった。
ふと昨日リリースの新作ゲームがあったことを思い出した。
スマホを手に取りアプリをダウンロードする。それにしても便利になった、ゲームは買いに行く必要すらなく。簡単なものならお金もかけずに遊ぶことが出来る。もっと先には何が起こるんだろうか。
そんな事を考えていた。考えていただけのはずだったのに
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます