青い空に移った宇宙的走馬灯

私の自己実現も終盤を迎えてきた。


最近、知り合いの教授に、私の作品が審査に通ったことを言うと「作曲家への一歩だね。」

といわれた。


私はこの一歩のために100歩の努力をしてきた。


音大も出てないのに、独力で現代音楽で自分の世界を作ってきた。


たたき上げの人は、元から恵まれた人と違って苦労をしってるから慈悲もある。


他人の歩んできた軌跡や、内面というのはまったく持って、誰かが評価するような薄っぺらいものではなく、複雑で、単純な思考で外面から判断できるようなものではないことが多々ある。


私にとって重要だったのは、自分の力で自分を生み出すことだった。


人は通常マイナスの存在である。


しかし、人が個として目覚め、生きる責任をしった時、その人はゼロになる。


そして、さらにこの世界の闇を見つめ、闇の中を潜り抜けたとき、その人は二度生まれ、プラス1の存在となる。


私は今、新しく、二度生まれようとしている。


あの青い空にいる方の瞳には、私がたどった人生の軌跡が誤ることなく移っていた。


そして、何生もに渡って歩んできた私の人生が走馬灯のように、それが刻まれた本能から、細胞から湧き上がってくるのであった。

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