第3話

 殺し屋三人が同じ標的を偶然狙う。これはまぁ、よくあることだ。特に相手がアルバートの様な男であれば尚の事起こりやすい。五人に狙われても十分アリだ。


 しかし、今回、三人が同じ人間を狙った事は偶然ではない。


 同じ人間が三人の人間に頼んだからだ。


 リリリリリ リリリリリ リリリリリ リリリリリ リリリリリ


 「ナァ、何だ?」


 ソドレーは電話に出た。






 ピコーン


 「メール?」


 ウイルスの可能性が無い事を確認してアベツェ―はメールを開いた。






 ビリビリビリ


 「このご時世に手紙を寄越すなんて古風ね。」


 一二三は中身を透かして安全を確認して手紙を開いた。








 「貴方の腕を見込んである男を殺して頂きたい。相手はアルバート=ハート。殺しの条件は出来るだけ、想像できない程、惨たらしく、惨めったらしく殺して欲しい。という事。前金は彼方の口座に振り込んでおきます。成功報酬はその3倍。引き受けて頂けることを願います。」




『貴方の腕を見込んである男を殺して頂きたい。相手はアルバート=ハート。殺しの条件は出来るだけ、想像できない程、惨たらしく、惨めったらしく殺して欲しい。という事。前金は彼方の口座に振り込んでおきます。成功報酬はその3倍。引き受けて頂けることを願います。』




【貴女の腕を見込んである男を殺して頂きたい。相手はアルバート=ハート。殺しの条件は出来るだけ、想像できない程、惨たらしく、惨めったらしく殺して欲しい。という事。前金は彼方の口座に振り込んでおきます。成功報酬はその3倍。引き受けて頂けることを願います。】








それぞれへの依頼は全く同じ内容。十分な前金。条件付きで相手は不明ではあったが、それはこの世界では日常。十分良い仕事と言えた。




 「ナァ、OK。引き受けよう」


 「解った。引き受ける。Enter」


 「了解。引き受ける。 っとこれで良いかな。」




 三者三様。それぞれ違う手法で送られて来た依頼にそれぞれが即答した。


 そういう訳で、三人の殺し屋はアルバートを今も狙っている。


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