第5話 晴れた日に

晴れた日に

土手に座って

手の甲にあごを乗せて

耳を澄まして


木の葉のざわめき

下草のそよぎ

洗濯物のはためき

耳元で鳴る音


風の起こす音の中

本当の風の声が聞きたい


本当に大切なことは小さな声で語られるそうで


街灯の下では星の瞬きは見えず

高みから見下ろすばかりでは庶民の生活はわからない


神は全知全能と言うからには、小さな声も知っているのだろうか

それとも万物に神が宿るというのが本当だろうか

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る