雨音がするから

すぐに席を立ち すぐに扉開けて

いきんで道路の真ん中飛び出るが

おかしなことに濡れず

これはどうしたのかと頭上見上げてみれば

私の立つところのみ雨粒が器用に避けている

この雨僕のものでないらしい

傘さして歩くひと毎にこれを見て憐み

濡れるとかまわず自分の傘僕に渡し

ただ僕は雨雲の隙間 晴れの破れ目

濡れた傘が日の光を遮っている

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