136話 弟子入り、再び
本日初日の特訓を終えた俺達は冒険者ギルドへやってきた。
あの冒険者どもを返しにいかないといけないからな。
……はぁ、面倒くさい。
そして俺は扉を開け放つ。
「カネル!レイ!」
俺たち……と言うよりもコイツらと言うべきか。こいつらを見つけた少女がこちらに詰め寄ってきた。
「あなた、二人に何をしたの!」
「……別に何もしてない。コイツらが俺の使い魔に攻撃しようとしたてきたから威圧したら倒れただけだ」
「……とりあえず二人を放して」
「分かった」
俺は2人を地面に下ろし、安全のために縛っていたロープを切る。
「ありがとう。それであなたは?」
「金山 透だ」
その瞬間辺りは騒乱した。
「カネヤマ トオルってあの勇者!?」
「お、知ってるのか?」
「もちろんよ!魔道演武祭を見た人なら誰も知ってるわよ!」
そう言えばあそこで結構目立ってたからな。中継もされてたらしいし、知っている人がいてもおかしくないだろう。
「そう言えば……顔がよく似てる……」
そりゃ本人ですからね。似てないってなると、完全に整形てますやん。
「じゃあ本当に……?」
「身分証ならあるぞ」
俺はギルドカードを取り出す。
「ほ、本物……それにAランク!?」
……そんなに驚くことか?俺、結構短期間でAになってた気がするんだけど。
「お前達はランクはどのくらいなんだ?」
「私達はCランクです」
なるほど。ベテランなわけっすね。
でもカーマがBランクだったんだろ?なら才能ある若者っすな。
将来Aランクになるのも遅くはないかもしれない。
「あの……一つお願いを聞いてもらっていいですか……?」
少女からいきなり話を持ちかけられた。
「私の師匠になってください!」
「え?」
「私もトオルさんやライオス様のようになりたいんです!」
ライオス様……アレ?ライオスって俺より目立ってた系?
豪快だったけど、あれ防いだの俺んだけど?
「うーん……教えるのは別にいいんだけど、それならプルルのレベリングの時と同じになるけどそれでもいいか?」
「はい!」
「ふっ!話は聞かせてもらった!」
「レイネか弟子入りするのなら俺達も一緒だ!」
いつの間にか俺が連れてきた二人が目覚めていた。
「……その前にプルルを襲おうとしたことを謝れよ」
「「うっ……」」
「そんなことしてたの……?」
「いや……仲間割れしてたからチャンスかなぁって思って……」
「あれはプルルがレヘリングの為の戦闘をしていただけだ」
「そうか……ゴメンな」
「俺も済まない」
二人とも俺に引っ付いているプルルに謝る。
「プルルッ!」
「どうやらご機嫌のようだな。じゃあ認めよう、えーっと……カネルとレイとレイネで合ってるか?」
「「「はい!」」」
「じゃあ行くぞを今からレベリングだ」
こうしてまた弟子が増えるのだった。
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