両手を合わせる

達頭たるどうななしは、子供に囲まれる、近くに桶があるので


そこにいはいって、水浴び《サービスカット》である


もちろん、服を全部脱いでーーなんだろう、数日前にも感じたこの恥ずかしさ


それはもちろん、元の世界ならただでは済まないからだろう《説教&逮捕=晒し者》


それはそれとして、「お姉さん」「お姉さん」

山登り《ぴくにっく》行こうよ、ということになった


とりあえず、達頭たるどうお姉さんは、手ごろな山に登る


ーーそこには、「狼」がいるーー狼の群れ発見

「がるるるるうらああああ」

かみついてくる、達頭も負けじとかみつく――はらに

鋭い爪が、宙を舞う


神崎流3のいつもの梅花わざで、反撃―5体を鎮める


残り、6匹ーー襲い掛かる、子供にとびかかる、もう一つ縄を出す

神崎流型壱鴬うぐいす一帯を完全に、生け捕りにする、両手を合わせてから、「無益な殺生(ころし)はしたくないんだが」と圧をかける


びくつく、狼――手と歯を離す達頭たるどう引く子供たちーーそして、退散する狼


穴を手で堀り、土に埋めるーーみんなで、《ぜんいん》両手を合わせる

そして、「すまなかった」といって、6匹の狼を離す――恨みがましい瞳で見る狼


だが、プイっと離れる

山登り《ピクニック》はお預けとなった

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