第33話 ティアロとの初体験

でよ、『聖塔ミティック』」



 ティアロさんの『聖門ミリオルド』の前に手をかざし、俺の『聖塔ミティック』を出す。


 それを見たティアロさんの表情が、ビクッと強張こわばるのがわかった。


 既に覚悟は決まっていたはずだが、実物を見て少し恐怖の色が浮かんだような、そんな表情だ。


 ラマニアと初めてした時は俺も初めてだったから余裕が無かったが、今はあの時わからなかった事までわかる。


 きっとあの時のラマニアもこんな表情をしていたはずなんだ。


 今の俺ならもっと上手くやれる、いや、上手くやらなくちゃいけない。


 時間を巻き戻してラマニアとの初めてをやり直す事はできないけど、せめてティアロさんの初めてを上手にリードしてあげる事が、幾度かの経験を重ねた俺の責任のように思えた。



「ティアロさん、緊張するかもしれないけど、優しくするから力を抜いてね?」


「う、うん」



 実際は俺の4倍くらい歳上のティアロさんだが、見た目は10歳前後の小柄な身体の彼女。


 その小柄な肩に優しく手を重ね、彼女の身体と同じく小さな『聖門ミリオルド』の縦筋たてスジに、俺の『聖塔ミティック』の先っちょをそっとくっつけた。



「あっ………」



 実際に二つを近づけて気付いたが、ティアロさんの縦筋たてスジはラマニアのそれよりずっと小さかった。


 これは充分に準備をしたとしても、挿入はかなりキツイかもしれない。


 俺はヴィアンテ様から教わった事を思いだし、まずはゆっくりと俺の『聖塔ミティック』を縦筋たてスジこすりつけていった。



「んっ………んぅ」



 何往復かした動かしたところで『聖塔ミティック』にトロリとした粘液がまとわりついてきた。


 動かすたびに「くちゅくちゅ」という音が響く。



「思ったより早く準備ができたみたいですね」


「い、言うな………馬鹿」



 ティアロさんは顔を真っ赤にしてうつむく。


 準備は良さそうだけど、さすがに大きさの差に少し躊躇ためらってしまう。


 そんな俺の心情を悟ったのか、ティアロさんは俺の両腕の袖をギュッと掴み、目に涙を浮かべながら顔を近づけて言った。



「だ、大丈夫だから………お願い……入れて?」


「本当に?それじゃあ………いきますよ」


「うん」



 少しずつ、少しずつ、『聖塔ミティック』の先っちょに感じる『聖門ミリオルド』の抵抗感を感じながら、ティアロさんの門内なかへと侵入を開始した。



「んんっ!……ひっ………ふっ………」



 門内なかに少しずつ入っていく度に「じゅぶっ!じゅぶっ!」と音が響き、ラマニアとの時にはないキツイ締め付けを感じる。


 ティアロさんの顔を見ると、下唇を噛んで必死に耐えている様子だった。


 挿入の進捗率はまだ全体の5分の1くらいだったが、先っちょが門内なかに入った事で、俺の先っちょが『炎』の熱を感じ始めた。



「くっ……熱いっ!」


「リン様!大丈夫ですか!?」



 ラマニアが心配して俺を気遣う。


 俺の『聖塔ミティック』も火傷しそうなほど熱いが、ティアロさんもそう長くは耐えられそうに見えない。


 これはお互いに長く時間をかけないほうがいいかもしれないと判断した俺は、ティアロさんの肩を強く掴み、



「ティアロさんっ!このまま一気に最後までイクから、少しだけ我慢して!」


「わ、わかった………来て!」



 俺は二、三度呼吸を整えると、一気に『聖塔ミティック』を根元まで突き刺した。



「んっ、んくぅうぅうぅうぅうっ!!」


「よ、よし、奥まで入った!ティアロさん、このまま門内なかで出すからね!?」


「ら、してぇっ、私の門内なかにいっぱいしてぇっ♡」



 ティアロさんのその声が引き金となり、俺の『聖塔ミティック』の先っちょから大量の鎮聖滓ザメインが吐き出された。



「おぅっ!……っく!!」


「んはぁあぁあぁあぁあぁあぁあっ!!」



 ティアロさんの『聖門ミリオルド』がビクンッ!ビクンッ!と痙攣し、それと同じテンポで俺の『聖塔ミティック』もドクン!ドクン!とティアロさんの門内なか射聖しゃせいした。


 二回、三回、四回と、門内なか射聖しゃせいするたびに、『炎』の熱気が消えていくのを感じた。


 こうしてティアロさんとの初めての鎮火活動ちんかつが終わり、できれば暫くの間このまま繋がっていたかったが、ティアロさんの身体の負担が気になり、俺は一気に『聖塔ミティック』を引き抜いた。



「んあっ!……はぁ、はぁ、はぁ」



 引き抜かれた『聖塔ミティック』と『聖門ミリオルド』の間に白い糸が伸びたが、ティアロさんがその場に尻餅をついて座り込むと同時に『聖門ミリオルド』はスゥッと消えるのだった。

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