第22話水無月家

「え?お父様、お母様、今、何て言いました?」


水無月家は、ディナーの時間だった。


「だから、お父さんとお母さんはお互い外で好きな人が出来たので水無月家を出て行きます。」


と母親の咲がステーキを頬張っている父親の礼二に代わって言った。


「知恵も、もう、中学三年生になるし義務教育も後、一年だ。高城が側に居れば大丈夫だろ?」


と礼二は茫然自失している知恵に言った。


そして次の日、二人は本当に嬉しそうに水無月家を出て行った。


知恵は、孝のシャツを掴んで泣きそうな気持ちを押さえ込んでいた。


お父様‥お母様‥。


知恵は、軽いうつ病を患った。


そんな時に学校の帰り道で知恵は赤信号が青信号になるのを待っていた。そこで、貧血を起こしてトラックの前にフラフラと出てしまった。


死ぬんだ、わたし‥‥そんな事を感じて知恵は瞳をぐっと瞑った。








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