第11話入学式

寝不足で、僕は初登校した。


隣で知恵はあくびをしている。

孝が運転している車で初登校を二人は迎えた。


制服を着た知恵は清楚だった。

僕は、トランクスにまだ慣れずに困っていた。


刺激的過ぎた夜会が嘘のように車の中は朝の

静寂に包まれていた。


車のエンジン音だけが田園地帯に響いていた。


エリス学園は、平坦な田園地帯にぽつんと存在していた。


校門を抜けて昇降口前に車は横付けされた。


「お嬢様、到着しました。」


と孝は言って車のドアを開けた。


知恵は、何も言わずに健太の頬にキスをして車の外に出た。


知恵のキス‥の余韻に浸りながら僕は、車の外に出た。


孝に健太は腕を掴まれた。


「こちらへ。」 

と孝は健太の腕を引っ張り校門の外に向かった。


「何?何?」


知恵は、黙って後ろからついて来た。


入学式と書かれた看板の前で知恵と健太は並んで孝が写真を撮った。


「じゃあ、次は変顔で。」


と孝は無茶ぶりしてきた。


「おい!水無月知恵だぜ!超可愛いな。」


他の生徒が登校してきた。


みんな、知恵を見てポーッとしている。


「あのさ、知恵、昨日、入学式じゃなかったっけ?」


「水無月家は、エリス学園に多大な寄付をしてるので今日入学式するように言いました。」


「あ‥‥そうなんだ。」


入学式が、体育館で始まった。









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