ツアレにプレゼント
デミウルゴスに冷やかされてとても言い返したかったが、ぐっと堪えて自分の部屋に戻るセバス。
「今日は何だか疲れました・・・」
セバスチャンは、基本的に疲れないアイテムを装備しているため疲れないはずなのだが、初めてのタイプの人間との出会いばかりで、気分的に疲れたようだった。
そして、一日中同じジャケットを着用していたので、着替えることにした。
(別にツアレに会うからという訳では、無いのですが・・・)
セバスが着用しているジャケットは、人間の街中でセバスがもし、ジャケットを脱いだのなら、女性は飛びついてしまうだろうと思えるほどの渋いデザインのジャケットである。
そして、上下を着替えた。
「服は後で、ペストーニャに渡して洗ってもらいましょうか・・・」
着替えが終わったセバスは、ツアレの部屋に向かう。
ツアレの部屋の前に着くと、セバスは深呼吸をしてからドアを優しくノックする。
「ツアレ、いますか?遅くに申し訳ありませんが話があります。」
しかし、ツアレの部屋からは返答はない。
もう一度ノックする。
「こんばんは、ツアレ。話したいことが・・・もしかしてもう寝てしまいましたか?」
ツアレの部屋からはやはり、返答は無かった。
セバスは、何度もノックをするのは悪いと思い、帰ろうとすると・・・
お風呂から出てきた為、シャンプーの良い香りがする2人が、セバスに向かって歩いてきた。
「あら、セバス様だワン。どうしたのかしら・・・ワン」
頭にタオルを巻いているペストーニャ
「あ、セバス様だ!こんばんは!私に何か御用でしょうか?」
ツアレは目をキランと輝かせて、セバスに話しかけた。
セバスは2人を見て、普段見ない風呂上がりの姿のツアレにドキッとした(無自覚)
2人の服装はペストーニャのコーディネートである。
・ツアレは淡いピンクの花柄のワンピースを着用している(とても可愛い)
・ペストーニャは、まさに風呂上がりにぴったりなタオル生地のワンピースを着用していた(もちろん犬柄である)
セバスは、2人に挨拶をする。
「こんばんは。ペストーニャ、ツアレ。とても良い夜ですね」
優しく微笑むセバスは質問をする。
「お二人はとてもリラックスしているように見えますが、どこかで休養されていたのですか?」
セバスは、二人からほのかなフローラルの匂いがしたのと、ツアレが見たこともない可愛いワンピースを着用しているのが気になった。
「そーなんです!!セバス様!!ペストーニャ様がとても素敵なスパという入浴施設を紹介してくださったのです!!!」
ツアレはとても興奮したように話す。
「まあ、ツアレ。そんなに喜んでもらえたのなら連れてきて良かったワン!」
ペストーニャは笑顔で、ツアレの両手を握って喜んだ。
セバスはそんな2人を微笑ましく見て、提案をした。
「そんな素敵な休日を過ごせたのなら良かったです。ツアレ、体が冷えてしまうといけませんから部屋でゆっくりとされたらどうでしょうか?」
「そうだワン!ツアレ、スパの話はまたゆっくり話しましょう・・ワン!私はこれで失礼するワン。ツアレ、セバス様、おやすみなさいワン」
ペストーニャは、眠そうに帰って行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます