でんわおじさん

ある日のこと。


でこちゃんはお家で、お仕事をしていました。


でこちゃんは歌を歌ったり、作ったりするお仕事をしているのです。


歌を作る仕事をするとき、でこちゃんは朝10時くらいに起きて、色々準備をしたあと、午後から熱中して5時間以上、作業をします。


仕事中、いそがしかったり集中していたりして、電話に出られない時があるよね。


その日、でこちゃんはそれでした。



仕事が終わって疲れはてた、夜10時、でこちゃんは電話が来ていたことに気づきました。


ずっと前に、「お仕事をくれるよ〜」と言ってくれていたおじさんでした。


遠いところに住んでいるおじさんで、お仕事をくれる、ってずっと言いながら、今まで一度もお仕事をくれたことはなかったけれど、忙しい中、お電話をくれたのに申し訳ないなぁ、と思ったでこちゃんは、


『遅い時間にごめんなさい。お電話に出られなくて申し訳ありませんでした』


と、メールをしました。


夜10時を過ぎた時間でしたから、でこちゃんは、おじさんはもう寝ているし、こんな遅い時間に電話をしたら迷惑だろう、と思ったのです。


でこちゃん自身も、一日お仕事で疲れていて、もう寝たかったしね。



そうしたら、おじさんから電話が来ました。


「わー!!」


寝る準備もしていたでこちゃんはびっくり。


でも1日に二回も電話に出ないわけにいかない。

失礼になるもの。

そう思ったでこちゃんは、

「もしもし」

電話に出ました。



おじさんは日が変わるまで、他愛もないお話をしましたとさ。



と、ほ、ほ。

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