夜の魚





言葉が生まれなくなってきたのは

時とともに擦れてきたからかな

夜に心を浸してみても

空は雲の海

生まれた思いも

言葉にならなず雲の中




そっと夜を泳いで

漂って

言葉は生まれ


そっと夜に触れて

寄り添って

言葉は色づく


僕は僕で

月は月で

夜の海を泳いでいたんだ




そっと夜を泳いで

漂っても

言葉は埋もれて


そっと夜に触れて

寄り添っても

言葉はそのまま


僕は変わって

月は月で

それでも僕は泳ぎたいんだ

夜の海を泳いでいたいんだ




海の雲は

いつか流れて

夜の海を越えて行くんだ

そして僕も

泳ぎ続けて

夜の海を越えて行くんだ





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