第5話 4日目

またあいつ。

大学にまで...いったいなんなの??


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今日は久しぶりに大学へ。

今期初登校です。


といってもゼミが1コマあるだけだ。

皆絶賛就活中だし出席率も低いだろう。

まぁ佳子は来るかな。人に来いと行った手前であるし。


正直そんなことよりも余程きになることがある。

今日もあの女に遭遇する気がしてならない。

普通に怖いから頼むからやめてくれよ


3人だけのゼミも終わり佳子とお昼に行くことになった。


「今日はどこに行きましょうかね〜」


「どこでもいい」


「はぁ〜...」


お店を決める際と決まり問答をしながら流れで大学の食堂に行くことに。


すれ違いの学生がお盆にソースカツ丼をのせている。

「今日の日替わり丼はソースカツ丼かー。私はこれにしよう」


「俺も同じので、席とっとくから俺の分も買って来といてくれ」


「借りだからねー」


...ソースカツ丼食べすぎじゃない?


そんなことを思いつつ昼時の混雑の中隣同士で空いている3席を発見。早速そのうちの2席を確保する。

借りは返したぞ!


お盆にどんぶりを2つ乗せた佳子もすぐに私を見つけてやってきた。

側から見たら大食い女子だ。


「おまち〜、これソースカツ丼じゃ...」


「んっ...?」


佳子が私の前にどんぶりを置いた時私は違和感を覚え声をあげた...


「どうしたの?」


私はその事実に一瞬固まってしまった。

それでもそれが事実ではないことを願いながら口を動かす。


「これ、タレカツ丼じゃない...?」


「そうなんだよ。ソースカツ丼かと思って頼もうとしたらタレカツ丼だったんだー。別にこれでよかったでしょ。」


「おいおいふざけんなこんなのありかよ牛丼頼んだら豚丼出してきたもんさ詐欺だよ詐欺。」


福井の大学のくせにタレカツ丼を出すとは喧嘩を売ってるのか?せめてボルガライスとかだせよ!


「食べないの?」


「いただきます。」


いざタレカツ丼に手を出そうとした時になって気づいたのだ。隣から視線を感じる。


佳子ではない。その反対だ。


あいつだ。


「お、お前本当になんなんだよ!なんでいつも!」


「なんで...」


初めて声を聞いた...


無性に怖くなった私は食事も残したままその場から逃げるよう去った。


すぐ後ろからは佳子が追いかけてくる。


食堂を出てガラス越しに中を見る。


先ほどまで私が座っていた席ではあの女が食べかかけのタレカツ丼を貪っていた。

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