020: 歴史――成り切る

「ごほっ! この陸奥、一身に代えても、この三国干渉の後始末を……」

「ごほ、ごほっ!! 寿太郎~、後は頼むぞ、明日の日本のために……」


「成り切っとる!」

「あいつは、凝ったアホなことをやるからなぁ」


「海舟、隆盛、品川の会談」

「よろしく頼む」

「分かり申した」


「まだやってるのか」

「だんだん訳の分からんことを」


「彦!」

「これは上様」

「治部の小倅が、小賢しゅうも儂に逆らいおって」

「ほうほう」

「兵は如何ほど残せば良い?」

「大事の前の小事なれば、少なきが良きかと」


「ますます分からんことを……」

「歴史に詳しいのか、掻き乱したいのか」


「旗印は何じゃ」

「水色桔梗、惟任日向守!」

「是非に及ばず」


「しつこくやってるぞ」

「もう放っておこう!」

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