第5話

ケータイ電話を弄る事、数分。。。

いつの間にやら、ロックも外れてた。


「あれっ?グルグルが使える?」

電池無限に安心して、インストールしてあった落ちゲーして、現実逃避してる最中に間違って、押した場所で音声認識検索ツールが動き出した。


【ご用件を仰って下さい。】

おぉっ、話し出した。

異世界に来て、科学を体感すると感動するな。


でも、まぁ大した機能ないだろ。


「通訳して。」

試しに言ってみた。


【了解しました。言語パターンの収集を行います。

現在契約中の聖霊との同期を同時に行います。

暫くお待ち下さい。】

ん?言語パターンの収集?

そのままグルグルらしく、読み込みマークが画面に出て動かなくなりました。

ケータイ電話がオワタorz


ウンともスンとも言わなくなったケータイ電話をポケットに入れて、川まで移動。

魚とか居ないかな。。。


ずっと川を眺めてたけど、魚影見られず。残念。

やっぱり、街に入れてもらわなきゃ飢え死ぬ。

かと言って、言葉通じないからなぁ。

途方に暮れてた。


【同期を完了。

言語パターンの収集率65パーセント。セントフォーリア地方の言語を習得いたしました。】

グルグルさんが、意味不明。

これ、通訳出来るって事なのかな?


疑心暗鬼になりながらも、再びやってきました。街の壁。

見た目の高さよりも更に高く感じるぜ。

大きく息を吸って、気合い入れる。


「すみませ~~ん。」

・・・・・

呼び掛けたら、そりゃ来るわな。何言ってるか分からなくても、様子見なきゃ見張りにならないし。


『@ё&%※ё&*#%ё&』

何か叫んでるし。


【また来たのか?】

んんっ??

グルグルさんが話し出した。これ、通訳してんの?

じゃあ。。。


「街に入れてください。」

グルグルさんに向かって話す。


【ё%#&*@※%ё#%ё】

おおっ、さっきの不思議言語だ。

でも、聞こえてないよ。きっと。。。。


【。。。。

言語通訳機能を生体と同期します。。。。】

あれっ?なんか、グルグルさんが、むすっとした話し方した気がする。

なんで?

そんな事を気にしてる間に


【同期を完了しました。】

グルグルさんの完了メッセージいただしました。

でも生体と同期って、何?さっきの聖霊との同期ってのも意味不明だし。


『お~~い。さっきから、何してるんだ?

異国人だろ?どうした?』

壁の上から声を掛けられた。

あれっ?言葉が分かる??


「街に入れて欲しいんですけど~~。」

取り敢えず答えてみた。


『異国人ならカードないだろ?登録するまでは、俺たちに囲まれて移動するけど、いいか?』

何か知らないけど、通じてる。

グルグルさん、優秀だな。

でも、何されたんだろ?

突然通じる様になったし。

同期とやらをされたんだよね。。。

改造人間にされた?

ますます某変身ヒーローみたいだな。


『。。。。おいっ。大丈夫か?ココだぞ。』

ボンヤリしてる間に目的地に到着したみたい。

深く考えるのは止めよ。

悩んでも分かんないし、ご都合主義なのは、異世界モノの定番だし。



『では、カード登録しますね。こちらで魔力パターンを記憶させますので手を当てて下さい。。。

はいっ、そのまま。。。。

登録出来ました。大丈夫です。離して下さい。』

金属っぽい板に手を付けたら、それで魔力パターンとやらを登録出来るみたい。

それを。。。カードに登録?


『はいっ、カードに魔力パターンを刻みました。

このカードで個人認証を登録作成いたしますね。

お名前と年齢をコチラに記載してください。』

紙を渡されました。

これを記入しろと?

そう言えば、応対してくれてるお姉さん可愛いな。

おいくつ歳でしょ?


あぁっ、はぃはぃ、これを書けばいいんですよね?

でも何が書いてあるかすら。。。。


「おぉっ、読めるじゃん。」

思わず声が出ちゃったけど、読めるし。

益々、改造人間にされた可能性が大きくなったよ。

便利だし、今さら戻れなさそうだから、いいや。


名前や年齢を記載する場所は、何とか埋められたけど、慣れない字を書くのって大変だな。

誕生日は、掛かってたカレンダーの日にちを見て、適当に書いちゃいました。

まぁ、いいとしときましょう。


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