18話 本屋にて。
新刊が出るたびに感じる違和感はなんなのだろう。
ずっと続いている物語で登場人物も嫌という程見てきたというのに感じる違和感。
一ページめくるごとに感じるあの高揚感。
既刊よりも面白く感じるあの不思議な感覚。
2回目読んでも感じられない。
長い人生でたった一度しか味わえないのだ。
無知であることは罪という人がいたが、無知でなければ感じられないあの感覚を知らない人間は、罪人ではないがつまらない人間だろう。
たとえ罪人でも僕は無知でありたい。
そして、新しい事を知りたい。
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