第262話【FightingZone】

FightingZoneのコロシアムは熱気に包まれていた。


「レディースアンードジェントルメーン!!

今回のショーはああああああああ『モンスターハント』だあああああああ!!」


司会席で騒ぐ着ぐるみ頭が叫び

それに呼応しうおおおおおおおおお!!と観客達が湧く。


「本日の前座を務めますのはぁあああああこいつ等だあああああああ!!」


コロシアムの中心に集められた複数の男達。

それぞれスレッジハンマーや鉄パイプで武装している。


「こいつ等は金欲しさにショーに参加する命知らずの流れ星!!

果たしてこいつ等はモンスターに勝つ事が出来るのか!?

では今回のモンスターはこいつだああああああああああ!!!」


がしゃーん、 とゲートが開かれて現れたのはヒグマ。

それも3m有るか無いかと言う巨大なクマである。

観客もヒートアップする。


「ヒグマだぁあああああああああああああああああああああああ!!

しかもこのヒグマ三日間何も食べて居ません!!

さぁこの飢えた獣相手に流れ星達は勝つ事が出来るのかぁあああああああああ!?

それではれでぃいいいいいいいいいいいいいごおおおおおおおおおおおおお!!」


ゴングが鳴らされヒグマが男達に向かって行く。

男達はハンマーやパイプで殴りかかるもヒグマには大したダメージにならず

ヒグマは男達に襲い掛かる。


「ぎゃああああああああああああああああ!!」


男達の絶叫がコロシアムに響く。

観客達の熱狂が更に大きくなる。


「流れ星の雄たけびが響くうううううううううううう!!!

さぁここから大逆転はなるのか!?」


男達は武器を振うがヒグマにはダメージにはならない。

素人が幾ら武器を振ってもヒグマにはまるで効果が無いのだ。

そうこうしている内にヒグマが男達の最後の一人を殺す。


「強い!! 強いぞヒグマあああああああ!!

圧倒的強さだああああああああああ!!」


観客達が湧く。

観客の中に先程入園して来た初老の男性も混じっている。

傍らにはガイドも居る。


「なるほど、 こうやって戦って殺すのがFightingZoneか

確かにエキサイティングだな」

「いえいえ、 これはまだ前座ですよ」

「これ以上となるとライオンでも出て来るのか?」

「いえ、 ファイターが出て来ます」.

「何?」

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