茄子のみりん干し

【夢を見ました】


暑い。

急に春が来るからつらい。暑苦しい。

家は暗く、大勢の家族の背中が見え隠れするが、誰がいるのかわからない。

べったり澱んだ空気に押しつぶされそうで息苦しいので外に出た。


遠くにまだ雪をかぶった山が見える。いつもより大きく見えるのはなぜなのだろう。

日本アルプスは見たことがないけど、こんな感じなんだろうか。

外の空気を吸ったので、いくらかは気分が良くなった。


友達が家に訪ねてくるというので、料理の材料を探すために家庭菜園に行ってみた。

そこに父がいた。父は茄子を縦にスライスしてみりん干しにしている。

また変なことしている、関わると面倒だから無視しようと思った。


話しかけないでほしいと思っている私の意向は無視して、父がこのような茄子を食べたことがあるかときく。

ないと答えると、こんどみんなで焼いて食べるから一緒に食べろと言う。

私は「その場にいたらね」と言った。

畑には形の悪い茄子がたくさん実っている。

料理の材料を探している私に、父は全部みりん干しにするから料理用には一本もやらないと言う。


困ったな。トルコキキョウを見ながら私は途方に暮れた。

友達も、よりによってこんな季節に来なくてもいいのに。

トルコキキョウが咲く季節は、うまくいかないことが多いから。


父の家から走って逃げる。

走っている途中、両側が高い塀になっている狭い道にさしかかった。急に看護士のような女性に止められ、その場で赤外線と紫外線撮影をすることになった。看護士はカメラをのぞきながら「あれー、あなた、顔に何も塗ってないの?」という。

日焼け止めクリームを塗っていないことで、そこにいたスタッフがみんな驚いていた。

逆に私が変わり者扱いされてしまった。

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