ひかりの蝶
夕陽を透かすおはじき
さんざめくお祭りの夜
思い起こすたびいつも
金色の蝶が舞う
金色の鱗粉を散らして
ひかりの蝶が舞う
さびしいと云うにはいとしくて
せつないと云うには面映ゆい
宵闇に 提灯が揺れる
揺れて揺れて
茜色の硝子も
音の欠けた調べも
すべて幻と消えた今でも
隣り合ったあなたの気配だけを
鮮明に覚えている
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