屋根裏部屋

南紀朱里

Lightflake


 霞かかる灰の道

 黎明の命はかそけくて

 昇りくる光焦がれて待つけど

 決して会えないね


 会いたいよ

 会いたいと

 ねがうたび


 僕は君に

 舞い落ちる

 雪となる


 熱に触れ

 消えてゆく

 さだめこそ


 最上の幸せと

 思うの



 鳴かぬ蛍 音吸う雪

 黄昏の命は儚くて

 吹き抜ける風が恋唄寄せても

 心焦がすだけ


 会いたいよ

 会いたいと

 希っても


 届かない

 声ならば

 要らない


 君に触れ

 刹那だけ

 きらめく


 命を

 ください

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