第41話 きみたちはどう生きるかを聞いている余裕はない

 ごきげんいかがですか?


 ほんの少し前に茶室で挙行しました、無意味なスケッチというか、茶室での茶番の方がこの場合は面白いですかね。あれで、しばらく失踪していましたわたしのジョーカーさんが顔をひょいと出しまして見事に戦列へ復帰しましたので、上のものと相談して即日、出場選手登録をしました。ですので、今後は文中に「ごく少数の人にしか伝わらない難解ホークス的ジョーク」がちょこちょこ挿入されますので、邪魔くさく感じたらスルーしてください。読み飛ばしたところで効能はもともとないのでなにも変わりません。万が一、気になるような事象が出て来ましたら、わたしからはいちいち、くどくどと説明はしませんのでWikipediaさんたちにお尋ねください。

 それから、こちらのポリシーが「一生、勉強家します」に決まりましたので、今までの『ぺこりのおいらシリーズ』のように百話完結にはしませんという判決が出ました。懲役1秒、ただし、執行猶予1000年です。ただ、百話までトータス松本ではなくて、到達した時に、河岸を変えるのか、突き抜けて進むのかはまだ決まっておりませんので、決まり次第、神奈川県警察本部のHPでご案内するとでも思いますか? ということです。文体がかなり変わりますので戸惑われる方もいらっしゃると思いますが、これが本来の作者の芸風ですので、何卒ご容赦くださいませ。


 さて、こちらの読者の中に「若いやつはいねえか。勉強がキライなやつはいねえか」と叫びながら、新鮮な禿頭の方々が町内をうろついているようです。動画をアップしましたので『ジャノメの湯名人』に浸かりながらご覧くださいね。


 ああ、きみは勉強がおキライなんですね? どうして? そうかあ、面白くないのかあ。それはキライになるよね。この老いぼれだって「紅顔の美少年」の時はそうでしたよ。いえいえ、下ネタなんて言っていませんよ。


 ですがね、きみは大きな勘違いをしていますよ。学校の教科書に書いてあるものを覚えることは勉強と言わないのですよ。それはね、暗記と言うの。暗記というのはただ単に教科書に書かれた文字情報を脳みその中に集めるだけのことですから、昔ならともかく、こんな宇宙世紀の時代には扶養家族なの。ごめんね、この老いぼれは歯がないから滑舌が悪いのです。本当に言いたかったのは不要ということです。今はね、インターネットで必要なときに必要な情報を検索して、それを、難しい言葉ですけれど、知的生産ということに活かすことが出来るようにすることを勉強と言うのです。。とはいってもさ、もう使っているよね、インターネット。もうすぐ、インターネットに変わるより高速かつ3D、立体的なものですね、これらを無料で使えてしまうという全く新しい情報通信網が出来るそうですよ。ええと名称は確かですねえ『ジャパネットたかた』でしたかねえ。歳をとると記憶力が衰えてしまいましてね。あれ? あなたはなにをされている方でしたかな? ああ、お悩み相談でしたね。しかも、ラジオの生放送中でした。まさか、この宇宙世紀までラジオというメディアが生き残るとは思いもよりませんでした。わたしの子どものころはインターネットどころか、テレビもありませんでしたので、ラジオで落語を聴くのだけがはんぞういいいつの楽しみでしてね。圓喬、左楽、いいえ、写楽は浮世絵師ですよ。圓生、志ん生、小さん、金語楼……いやあ、昔のことは昨日のように覚えていますよ。あれ? 昨日、16Kテレビで昔の落語会を観たのかな? まあなんにしましても、今のラジオと違って昔のラジオはリアルな画像などありませんでしたからねえ……


 ああそうです。とても大事なことを思い出しました。きみは勉強について何か勘違いをされているフシがありますよ。この老いぼれは声だけで、相手がなにを考えているかわかったら楽しいなと生まれた時からずっと考えていたんですよ。はあ、ころ老いぼれがいつ生まれたかを知りたいのですね。ははは、たぶんきみの考えていることとは全く違うと思いますよ。ええと、この老いぼれが生まれたのは、つい数分前ですよ。しかも、作者のとっさの思いつきでね。本当に急遽だったそうです。ずいぶんと安産だったらしくて、作者が会心のガッツポーズをしていましたのをごく数分前のように覚えています。


 さてね、きみは勉強を辛いものだと思われているようですが、勉強というものは本来、遊びとか趣味とかいう類のものなのです。きみがバッグの中に隠し持っている麻雀と同じようなものですよ。今はですね、きみの興味のあることだけを勉強というか楽しく遊びなさい。そのうちに、そのほかのジャンルの知識も好きなジャンルをより深く楽しむために必要となるのです。それがだんだん増えてくるのです。それがねえ、信じられないとは思いますが、ほぼ一生続いていくのです。ああ、まだなにも知らないきみのことが、とても羨ましいですねえ。この老いぼれなど、まだ知りたいことがたくさんあるのに、番組のスタッフさんが「もうやめろ」とお怒りのカンペを出していますのでやめざるを得ません。仕方がありませんね、これも全て老いぼれのベートーベン……あれ? 交響曲の第何番でしたかね『運命』は……


 ありがとうございました。本日の回答者は、全宇宙統合大学超名誉教授、名無野権兵衛先生でした。こちらは栃木ラジオ放送です。


 こういった感じなのですが、どんなものでしょうか? ご不満の声が満ち溢れてしまうようでしたら、内容をいま一度精査して上の者や弁護士の先生を交えて検討いたします。出来ましたら、わたしの健闘と心の健康をお祈りください。

 ではごきげんよう。また勉強して来ます。

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