第49話 忘れてた

 もはや私の顔の横で眠ることが当たり前になったチョビさん。

 尻尾でペシペシ僕の顔を叩きながら寝る。

 なんだろう…顔が痒くて目が覚める夜が多くなった。

『桜雪…撫でれ』

 チョビさんがコロンと転がる。

『桜雪…起きれ』

 チョビさんが顔を叩く。


 困った…

 チョビさん、珍しく大人しく寝たと思ったら、ひと鳴きして起きてきた。

『桜雪…忘れてた…』

 ガブッ…ガブッ…


 噛むことは止めようとしない…

 これが一番困る。

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