第27話 チョビさん踏まれる

 いつかやると思っていた…

 チョビさんは足元に纏わりつく。

 スリスリしたり噛んだり寝転んだり…いつか来ると思っていた。


「ぶぎゃっ」

 そう暗闇で踏んだのである。

 猫ふんじゃったなのである。


『桜雪!!』

 走って逃げるチョビさん…

「ふてくされたな…あの感じ…」


 僕は電気を全て消して寝る派。

 真っ暗なのである。

 ブラインドは紫…暗いのだ。


 抱っこは嫌がるし…いつか踏むと思っていたよ。

 だからソロソロと歩くのだ。

 ゆえに怪我をさせることはないが…踏まれりゃ痛い。


 しばらくリビングで独り丸くなっていたチョビさん。

 尻尾が不機嫌である。


 1時間後…

『桜~雪~寝るよ~』

 機嫌が直ったようで、スリスリしてきた。

 忘れたのであろうか?

 心なしか手に噛みつく回数がいつもより多い気もする。

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