第15話 俺なりの仮定と過程
小早川 明梨
県立白桜高校2年生
入学時から持ち前の美貌で全校No.1の有名人となり、サッカー部部長、野球部エース、バスケ部部長などを始めとする数々の男を取っ替え引っ替え日替わり弁当のように乗り換え続けた女。そのためか、女子生徒からの評判は最悪であり、成績もあまり良くはないことから、教員からも警戒されている。しかしながら、彼女の圧倒的なモテ要素のせいで、今もなお、多数の男子生徒から支持されている。そしてここ最近の1番の話題が、
“魔女の次のターゲットは学年1の秀才“
・・・俺は殺されるのか?
というのが、俺が彼女に追い回されるようになってから、俺なりに調べた結果である。
ようするに
“超絶bitch“
と言うことだ。だが、俺としても、そう簡単に情報を鵜呑みにするタイプではない。最初は完全に嘘だと思ったし、嘘だと言う証拠を探した。そしたら、出てくる出てくる、ボロボロと高校入学後から今日までの行いが出てきた。それも、それなりに信憑性のある証言も複数取れたしな。野球部の先輩からは警告もされたし・・・。
正直その時点で俺は彼女をバッサリ切るつもりだった。のだが、つい最近の短い間とはいえ、あれだけ付きまとわれて、一緒にいた間柄、彼女の事は少しは理解している。彼女の本質は情報の中の彼女とは違う、そう強く思った。
だから、今日はこうして彼女に休日の貴重な時間をくれてやったのだ。
彼女が俺の信じる彼女なのか、それとも、それはただの俺の過去が生んだ幻想なのかを見極めるために。
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