第6話

「うるさい」


 ドキドキして箱を開けた。充電が終わるまですごく楽しみだった。


「耳障りだ」


 とても耳に厳しい音がする。これは兵器だ。とても掃除機の音とは思えない。






 給料日が来ることを思い出して、キーボードをたたいた。掃除機が欲しい。


 私の掃除機はまだ紙パックだ。捨てるのは簡単だし、けっこう吸い込む。愛着もある。



「お別れだな」


 

 たしか初任給でこれを買ったと思う。なんでだったっけ。



 


 


「すごい」


 細かいチリがいっぱい溜まってる。抜け毛も、抜け毛もいっぱいだ。


「かっこいいやつだ、お前は」



 これは兵器だ。とても普通の掃除機ではない。

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