無名No.2

口先に出る嘘つきを

こびりついたこの癖を

気づかずに笑って

仮面の下が見えない


頼られるのは当たり前

笑って過ごすのが毎日


「君なら任せられる」

そんな悪魔の言葉



僕は何したらいいの?

誰か教えて



笑顔の雨を降らせましょう

教壇の前でパーティを

泣いてる人は1人もいない

これが 仕事


道化たピエロに

何が出来るのでしょう?



鏡の前で確認

髪型、服、そして笑顔カオ

今日もナイスな笑顔カオですね

どれが本物?


困り顔で寄ってくる人間の

悩み聞いた上辺のこと


「どうにかして」

そんな悪魔の言葉



好きなようにすればいいさ

誰か見つけて



喝采の雨を降らせましょう

クラス引っ張るリーダーに

人任せしかここにいない

これが 仕事


道化たピエロに

何をしろと?




差し伸ばしてくれる

暖かそうなその手を

握れば終わりの時間

血まみれの手のひら


「大丈夫?」かけられた声

「大丈夫」ニヤケ面

「心配しないで」以外に

何を言えばいいの?




「救けて」

そんな誰かの悲鳴コエ


叫び声が聞こえない

僕は何したらいい?


笑顔の雨を降らせましょう

教壇の前でパーティを

泣いてる人は1人もいない

なのに この悲鳴コエは何!?


道化たピエロに

1つの声


「それを待ってた」




さよならの雨を降らせましょう

鏡の前で葬式を

泣いてる人は1人だけさ

これが 本物


道化のピエロに

笑顔の雨


「ありがとう」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る