第33話 ウルの旅路 自由貿易その2
朝の光が差すやいなや、岸の現地人達が白旗を掲げたが、これは平和と友好のしるしと理解された。なん人かがわれわれを追って漕ぎ出してきたが、風邪が出てきたわれわれも待てなかったので、彼らはやがて艫(とも)を離れた。
12月20日 日曜日
正午、この島の南東端は、方位南で距離三リーグである。雪山は西方西にあり至近距離の海岸は4マイルの距離にあった。
翌朝、また海岸から3、4マイルまで接近し、食料を積んだ多くのカヌーに出会った。カヌーの人々と取引するためにさらに船を近付け、4時までにかなりの補給を終えたので、また帆を張って、北にまっすぐ航行した。
これまで私があったインディアンたちのうちで、この人々は、いちばん他人(ひと)を疑わずに取引する。処分しようとして持ってきたものをぜんぶ、まず船に送り上げてから、じぶんたちはあとから上がってきて、後甲板で取引する。今日ですら、オタヘイテ人たちがやらない取引の仕方である。つまり、ここの人たちは、オタヘイテ人よりも、お互いの取引において誠実だということだ。つまりじぶんたち同士の間で信頼が守られねば、なかなか異邦人を信用するというわけにはいくまい。
自由貿易ポイント+2
合計値を計算しておくこと。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889551502/episodes/16816700426197299334
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます