Hanna
生まれ変わりがあるのなら
私は小さな花になる
幾度も踏まれて茎が折れ
それでも天へと伸びたなら
少女に根こそぎ引き抜かれ
終いにゃ水路に投げられる
そのまま下水を漂って
運よくどこかに引っかかる
下水に住まう虫どもに
その身を寝床にされたまま
時にかじられ時に吸われて
それでも命は終わらない
最後に大きな大便が
流れてきたなと思ったら
そこで花の意識は消えて
醜い人に転生すると
Hannaという名をつけられる
しばらく生きたら今日のよに
生まれ変わりがあるならと
夢想し時間を浪費する
さらにしばらく生きたなら
Hannaは死んでまた花へ
今度は綺麗に咲かせるが
またも摘まれて生きたまま
針山地獄に落とされて
生けるといえば聞こえはいいが
しばらく飾られそのあとは
茎を折られて捨てられる
ああ、生とはかくも心苦しく
ああ、花とはかくも無価値である
Hannaはいつも無価値である
私はいつか無価値になる
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