第99話 付与
ガドラス辺境伯爵様との会話が終わり、イーリュウのお店に戻ると、依頼をしていた短剣とカンザシが出来ていた。
「クーヤン終わったぞ。」
「クーヤン様終わりました。」
「ありがとう。二人とも」
さっそく受け取った二つを持って拠点に向かう。
「フェニックス、悪いけどこれに火の付与を頼む。」
「どんなんが良い?」
「う~ん。鞘には自己修復で短剣には魔力を流せば火を纏う。」
「ほれ。終わったぞ。」
「ピューネには、この髪止めの鞘には対毒軽減をカンザシには魔力を流せば猛毒を付与お願い。」
「これで良いか?」
「二人ともありがとう。」
さすがその道のスペシャリスト、あっさり付与するとは!今日はこのまま村に残り畑を手伝いながら時間を過ごした。夕飯の時にミーリとミサラに子供が出来る事を告げられ、ヘンピ村に新しい子が生まれることにおおいに喜んだ。
翌日イーリュウへ戻ると、朝早いというのに店の前には人が多数いた。その中には両腕を無くしたシギサもいる。
「こいつです、ギルドマスター。」
「ほう。お主がギルドに喧嘩をうった小僧か。」
「喧嘩をうった?喧嘩をかっただけですが!それにギルドにじゃなくお店のルールも守れない躾のなってない盗賊にですが!」
「ワシに減らず口を聞くとは良い度胸じゃな、」
「そもそも冒険者ギルドは冒険者同士の喧嘩に口を挟まないのでは?ましてや平民相手に!」
「この人数に一歩も引かないどころか更に煽ってくるか!身の程を」
フェンリルが店の前に出てきたとたんにギルドマスターは全身から冷や汗をたらしながら言葉をとめた。
「ギルドマスターこの狼が俺の両腕を切断したんです。」
「・・・」
「ギルマス?」
「お主、こやつは狼ではないな。」
「お店の商品を買わないなら帰って貰えませんか?商売の邪魔です。」
そこに副ギルドマスターのナマリーが現れたために話がややこしくなった。
「おはようございます。クーヤン君、大変申し訳ございませんがギルドへきて頂けませんか?」
「クーヤンじゃど?ナマリー。」
「あれ?ギルマスが直接来たんですか?」
「いえ、違いますよ。営業妨害で来てるんです。ナマリーさん。ここにいる人を連れて帰って貰えませんか?」
「はい?クーヤン君申し訳ございませんが一から説明していただけますか?」
カクカクシカジカで物凄く困っている事を伝えると申し訳なさそうに謝罪をして連れて帰っていった。ナマリーの話ではギルド本部に連絡を入れてギルマスは首になりかわりが来るとの事!
「フェン・スナイダ、ナマリーの護衛してきて。」
「ありがとう助かるわ。街に着く前に襲われたら対向出来ないから!」
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