第54話 リズムの捉え方

 初心者さんにリズムを教える時一番最初に教えるのが裏拍なんですが、稀にこの裏拍が取れない人がいるのです。

 きっとね、この人、学校で長縄跳びの時、いつまで経っても入れなかったタイプの人だと思うんですよね。苦労しましたね……。

 この手のタイプの人にはぴょんぴょんと跳ねて貰います。自分の頭が一番高いところにある時に手を叩いて貰うと、割と簡単に裏拍が取れます。


 で、まあ人間はアバウトに左右対称にできているので、2拍でとるものは割とわかりやすいんですね。足も二本あるから、左足を表拍で右足を裏拍と捉えながら歩くとわかりやすい。

 それができるようになったら両足とも表拍にして、間に手拍子を裏拍で入れる、などとやるわけです。


 次にリズム譜を読むようになるわけですが、頭で理解していても体がついて来ない時ってあります。そんな時はもう呪文のように覚えてしまう方が手っ取り早い。


 私がかわゆい子供ガキの頃は地名を当てはめていました。自分自身は5連符でも7連符でも感覚でとれる人間だったので、友達に教える時ですね。


 ♩♩は「東京」

 ♩♪♪は「新橋」

 ♪♪♩は「白山」とか「大門」とか知らなかったので「代々木っ!」と。

 ♪♩♪は「五反田」

 ♪♪♪♪は「品川」

 3連符は「渋谷」にしてました。5連符は「池袋」。6連符は「高田馬場」。

 これはどこの土地でも応用できますから便利です。

 試しに大阪でやってみましょう。


 ♩♩は「十三じゅうそう

 ♩♪♪は「招堤しょうだい

 ♪♪♩は「放出はなてん

 ♪♩♪は……ないな。なんかあるかな?

 ♪♪♪♪は「私市きさいち

 3連符は「箕面みのお」5連符は「帝塚山てづかやま」6連符は「富田林とんだばやし」。

 っていうか! 大阪はどれもこれも難読地名じゃないか! ばーちゃんちのある新潟でやれば良かった。


 ♩♩は「妙高」

 ♩♪♪は「新潟」

 ♪♪♩は「三条」

 ♪♩♪は「羽生田」

 ♪♪♪♪は「長岡」

 3連符は「燕」5連符は「寺泊」6連符は「越後湯沢」。


 さて、甥っ子の幼稚園ではこんなふうに教えてました。凄いですね!


 ♩♩は「コーヒー」

 ♩♪♪は「ドーナツ」

 ♪♪♩は「にくまん」

 ♪♩♪は「フラッペ」

 ♪♪♪♪は「キャラメル」


 タンバリンで ♩♪♪♪♪♩ と叩くとき、「ドーナツにくまん」って言いながら叩くんだそうです。だーれも間違えないらしいですよ。さすが幼稚園の先生、工夫が素晴らしい。


 それではみなさんも、自分の地元で探してみてくださいね!



 だってクラシックファン……じゃなくてもいいか。

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