第17話 独り言がヤバい

 全身の細胞がクラシックで構成されている如月ですが、クラシックが大好きだからと言って詳しいわけではありません。単に好きなのです。愛しているのです。

 カクヨムの片隅で(クラシックへの)愛を叫ぶ!のです。


 そんなワタクシが家に居るとどうなるか。本当に愛を叫んでます。ガチで変な中年です。


 いえね、「好きだぁぁぁぁあああ!」とか言ってるわけじゃないんですよ。

「痛ててて」が『剣の舞』になったり「痛っててて」が『雌鶏と雄鶏』になったり、そんなことはよくあるんですが、それだけじゃない。


 何かをする時に、手順を間違えないように、指差し確認なんかしながらやるわけですよ。

「まずはこっちに入れる!」

「次に蓋をする!」

「よく振る!」

 ……って感じでね。


 ここに『混ぜる』という工程が入ると、ピアノの音に脳内が占拠されます。ほぼほぼ察しはついていると思いますが、リストの『マゼッパ』ね。混ぜっぱ混ぜっぱ!

 それだけじゃなくて、必ずあいつが割り込んでくる。ロリン・マゼール。

 何か混ぜてる時は必ず割り込んできますね。この指揮者。フランス語のような発音で言うのね。

「ヨクマゼ~ル、ロリン・マゼ~ル、マドモアゼ~ル、サンカンシオ~ン、トイレニセボ~ン、キョウノバンゴハン、ソバデガマ~ン」


 友人と酒の話をしていて「ソルティドッグがどーのこーの」なんて言われると、心の中で「ショルティが飼ってる犬」とか想像しちゃう。ショルティってあれよ、指揮者のゲオルク・ショルティね。しかも飼ってるのがなんか柴犬っぽいの。いやいや、ショルティは柴犬飼わんやろ!

 そのうちにホットドッグみたいなのに絵面が変化してね、ショルティがパンに挟まってんのね。隣には柴犬ね。レタスとソーセージの間から燕尾服の黒い腕がにゅっと出て来て、タクトを振るわけよ。振るかーい!( ゚∀゚)o彡バシッ


 如月、じゃがりこサラダ味好きなのね。カリカリ言いながら食べてると、カリートの『GO! GO! カリート』歌いたくなるのね。(クラシック関係ないやん)


♪カリット カリット カリカリット~


 何か混ぜながらだと、カリートにマゼッパがミックスされるんですよ。


♪マゼッパ マゼッパ マゼマゼッパ~


 なんかもう如月の脳内、無法地帯ですね。でもいいの、家の中だから、誰も聞いてないから。

 あ、でもここで発表しちゃったじゃん。



 だってクラシックファンなんだもん!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る