第172話 エマのいない教室
「おはよう、皆さん。」
「おはよう、
登校したばかりの
「
「
「……。」
「エマさん、無事にお母様に会えると良いわね。」
「
まるっきり異国の顔立ちで避けられがちだったエマが、お互いの家の従業員や街の商人、近所の子供や大人相手に遠慮なくグイグイいって、あっという間に馴染んだ様子を思い出した。
「そうね、エマさんは大丈夫ね。」
「そうね。」
「私もそう思うわ。」
「……エマさんは異国で、さらに馴染むでしょうけれど…
「それは…大丈夫だと思うわ。」
「どうしてそう思うの?
「父もそこを心配したそうなのですが。」
「でも肝心の
『僕は大丈夫! ほら、僕は細かいことを気にしないから!』
「とっても良い笑顔で仰るので父も、『そうですか』しか言えなかったそうよ。」
無事に家族が再開し、幸せな生活を取り戻す未来しか浮かばなかった。
エマ達が幸せなら、きっといつか再開できるだろう。そう信じたいと思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます