D51とD50

 最近の若者はパソコンやスマホ、その他新しい知識を持っていて優秀。だけど土壇場での無理が効かないっていうか脆い。これを京は蒸気機関車に例えました。


 大正時代にD50って蒸気機関車が出たんだけど、パワーや汎用性は後継機のD51の方が上。でも一部の極限状態で無理が効いたりしたのはD50形だったそうです。ボイラー圧が低くてパワーはイマイチ、軸重が重くて入線出来る線区が限られる。でも重量配分や空転し難いなどの性質が買われて急こう配線区では戦争中の酷使や戦後の老朽化などでD50形が無くなるまでD51の受け入れを拒否した機関区が有ったのだとか。


 これを人間に例えると氷河期世代は若干新技術や若さでは負けるものの、いざという時の粘り、経験の積み重ねなどのタフさを買われて氷河期世代を職員にしようといった流れがあるのではないかと思います。


 優秀な氷河期世代が流れ流れて鴉さんの言う『底辺』な仕事に就いてるとか、ボンクラな正職員が居るとか有るんじゃないかな。


 そうそう、京が見た某市役所は上司がバブル世代、部下がゆとり世代といった破滅的な構成でした。浮かれ上司と脆い部下、悲劇としか言いようが無い状態でしたね。そして無茶な使われ方をする非正規の氷河期世代って感じでした。


 どうしようもなくなって氷河期世代を雇う流れになったんじゃないかなって気がします。もしも鴉さんが良いと思うならそっちに転職すればいいと思うし、そもそも京が口出しするこっちゃないかなって思います。


 とにかく無責任な立場である以上「やってみろ」とか「やめておけ」とは言えない。ただ、どうしようもなくなって求人を出している訳なんで、酷い有様なんじゃないかな?


 ……と、思うんだけどどうだろう? 

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