第25話【砂時計】


 死神「この砂時計は貴様の命を消費することによって、1日事に1年の寿命を対価に時を戻すことができる」


 見栄を張る男「なら、迷わずに時を戻してくれ。彼女が……いたときに」


 死神「良かろう」


 死神は砂時計を逆さまにした。


 時は戻り、時は戻り、時は戻った。


 だが、この世界の何処にも男の姿はなかった。


 輪廻転生とは死に至った命があらゆる生物を巡り巡ること。


 死神「どうやら前世では彼女がいたようだな。嫌、雌の〝〟と言ったところだな――」




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