第227話0227★ファンタジー世界の住人は、獣人のようだ
神護が、どう言おうかと
目の前のブチハイエナ獣人の商人より少し遅れたリカオン獣人らしい、やはりコロッとした体形の商人が、ブチハイエナの鳴き声よりかなり高い声で………。
そう、まるでキャイキャイキャイとでも言うような鳴き声を出しながら、馬に乗って単騎で現われた。
どうやら、キャイキャイキャイというのがリカオン獣人の歓喜の声のようだった。
ブチハイエナの声に比べて、結構高めで小さい声だったので、神護はクスッと無意識に笑って肩を竦める。
ふむ、ユーチューブで聞いた声よりも、やや高いかな?
じゃなくて、こっちも商人のようだなぁ~…ああ大きい耳だこと
耳だけ見たら、某ネズミーランドのネズミより大きいんじゃねぇ?
でもって鼻回りが黒色とか、見た目だけなら、可愛いにはいるかな?
神護がそんな感想を持ったところに、やはり馬に乗って単騎で走りこんで来たのは、オオカミ獣人だった。
こちらは、歓喜の声を上げるコトなく、ザッとすぐ近くに止まる。
おぉ~……オオカミの獣人じゃん…うん、定番のかっこよさだな
じゃなくって、彼はもしかして商人じゃないのかな?
見た目がかなり細身…うん、ガッチリ筋肉ありそうだけど
太マッチョじゃないけど、細マッチョとも言いがたいな
ほんと、ちょうどイイって感じの姿しているけど……
もしかして、護衛かな? これは、警戒した方がイイかな?
なんて思っている神護に、後から来たリカオン獣人とオオカミ獣人の存在を無視して、ブチハイエナ獣人が訴える。
「ねぇ~……ダンナァ~…ほんの少しでもイイですからぁ~……
その虹色オオトカゲの肉を譲って下さいよぉ~…お願いします
あっしの故郷の姫さんが、大病を患ってるんですよぉ~……
それも奇病の一種らしくてねぇ~…神官様や魔術師に聞いたら
滋養強壮効果のある虹色オオトカゲ、それも伝説級の肉を
食べさせれば、少しは良くなるかも知れねぇーっ言うんですよ
でもって、うまくいけば、その奇病を克服できるらしいんですよ
ウチの姫さん
まだ、婿…じゃなくて、王配だって決まってねぇーんでさぁ
もう、こういっちゃ~なんですがねぇ~……
他の王子達は、ぜぇ~んぶボンクラばかりなんですよぉ~
あの跡取りの姫さんが王配迎えて後継者も作らずに
もし死なれたら、あっしら、おまんま食い上げ確実なくらい
ダメダメな王子達しか残ってねぇーんですよ」
悲痛に訴えるブチハイエナ獣人の姿に、神護はえっとぉ~という表情で首を傾げた。
ああ、やっぱりこのブチハイエナの獣人は、商人なんだな
いったい、この商人の祖国って、どんな国なんだ?
見た目てきにも、ブチハイエナの耳だしなぁ~………
こいつの喜び勇んだ、うひょひょ声は、こいつだよな
後から来たのが、特徴的なデッケー耳もったリカオンだろ
でもって、定番のオオカミ獣人か………
いままで出会ったやつらも、みるからに獣人だったよなぁ~
ここの人種って、全部こういう
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