第27話 ハーブの日にハーブたっぷり小説のおさらいをしました

 8月2日はハーブの日でした。

 ハーブの日は、エスビー食品株式会社がフレッシュハーブ事業30周年を記念し2017年に制定しました。

 日付は8=ハー 2=ブの語呂合せからだそうです。


 SBはスパイス&ハーブだとばかり思っていましたが、商標の誕生時は違う意味があったそうです。

 エスビー食品のホームページのQ&Aや社史・沿革のコーナーには、商標の歴史について以下のようなことが記されています。


 1930年(昭和5年)に家庭用カレー粉「ヒドリ印カレー粉(家庭用)」が発売されました。

 その際、「ヒ=太陽」と「ドリ=鳥」を図案化したヒドリ印を商標にしました。

 すなわち、「ヒ=太陽=SUN」と「ドリ=鳥=BIRD」の頭文字からSBが誕生したのだそうです。

 また、2000年を新創業の年と位置づけて、「SPICE&HERB」を新たに掲げたとのことです。


 商標の歴史を辿るのも面白いですね。


 さて、ハーブグルメの登場する小説をカクヨムで書いているので、ハーブの日にどんなハーブを使っていたかなとふりかえってみました。


 というわけで、夏に食べたいハーブたっぷりメニューを、作品中からピックアップしてご紹介します。



・・・・・・



『不思議のカフェのハーバルスター』

「第6話 おまかせメニュー“赤と緑”」より抜粋


<前略>


 本日のおすすめ“赤と緑”は、海の恵みと、グリーンスパイスハーブの取り合わせの一皿。


「こちらは、スタッフドシュリンプのスプリングロールになります」


 フェザリオンが料理の説明をしてくれる。


「甘辛い赤のチリジャムは、ピーナッツオイルにガーリックのみじん切りを浸しておいて、そこに海老のむき身とくだいたチリをまぜて作ります。甘みは今日はブラウンシュガーでつけました。時には、クローブを1本浸しておくこともあります。クローブのスパイスパウダー風味は、クリスマスシーズンに人気があります」


「チリジャムっていうからには、辛いのよね」

「暑い国で、スパークリングな飲み物といっしょにいただくのに適した辛さとなっております」

「辛いのね」


 でも、こうしたエスニックスパイシーな料理も、カフェメニューとあらば激辛ではないだろうと思う。


「緑は、ほうれん草を練り込んて作ったライスペーパーです。同じくチリジャムを詰めた海老と、こちらは、ペパーミント多めです


 それぞれのライスペーパーに、チリジャムと海老の赤とパクチーとミントの緑の花が咲く。


<中略>


「おまたせしました。本日のおまかせメニュー“赤と緑”になります」


 フェザリオンが、すっと皿をサーブする。


「きれい……!」


 白と緑のライスペーパーに、チリソースらしきものが詰められた海老と溢れんばかりのハーブの緑。

 皿の裏庭に咲いたブーケに思わずため息がもれる。

 食欲をそそるエキゾチックなこのにおいは、今やハーブ界で市民権を得たあのハーブ。


「パクチーがこれでもかって入ってる。病みつきになるのよね、パクチーって」


 本日のおすすめ“赤と緑”は、海の恵みと、グリーンスパイスハーブの取り合わせの一皿。


「こちらは、スタッフドシュリンプのスプリングロールになります」


 フェザリオンが料理の説明をしてくれる。


「甘辛い赤のチリジャムは、ピーナッツオイルにガーリックのみじん切りを浸しておいて、そこに海老のむき身とくだいたチリをまぜて作ります。甘みは今日はブラウンシュガーでつけました。時には、クローブを1本浸しておくこともあります。クローブのスパイスパウダー風味は、クリスマスシーズンに人気があります」


「チリジャムっていうからには、辛いのよね」

「暑い国で、スパークリングな飲み物といっしょにいただくのに適した辛さとなっております」

「辛いのね」


 でも、こうしたエスニックスパイシーな料理も、カフェメニューとあらば激辛ではないだろうと思う。


「緑は、ほうれん草を練り込んて作ったライスペーパーです。同じくチリジャムを詰めた海老と、こちらは、ペパーミント多めです


 それぞれのライスペーパーに、チリジャムと海老の赤とパクチーとミントの緑の花が咲く。


<中略>


「こちらを、よろしければお使いください」


 ティアリオンが、レモングラスの葉で編んだ平籠をテーブルに置いた。

 レモングラスの葉は、完全に乾燥させる前だと、編み込んでかごを作ることができる。

 編んでいるそばから青いさわやかなリーフの香りがして、癒されるクラフトワークだ。


 かごには、ゴマ風味のロケットと、ネギ風味のチャイブと、穏やかな清涼感のスペアミントと鮮やかな清涼感のペパーミント、それにパクチーが盛られていた。

 これは、うれしいサービス。

 追加するハーブによって、味が変わるのを楽しめる。



・・・・・・



 ハーブ・スパイス料理が恋しくなったら、カフェ・ハーバルスターにお気軽にお立ち寄りくださいませ。

 スタッフ一同心よりお待ちしております!


『不思議のカフェのハーバルスター』https://kakuyomu.jp/works/1177354054885846159




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