北綾瀬攻略1
仮称古代樹の森は見た目以外は完全に別物と言ってよかった。
まずゲームとは違って生き物の気配が殆どない。所謂ザコモンスターやそれ以外の生物すらまったくいない様だ。
だが逆に本来存在しない筈のモンスターの姿も見える。球状の岩に笑い顔を張り付けてこちらに襲いかかってくる【ばくだんいわ】、高レベルの熱を内包した球体を包む様にオレンジ色のガスが表面を覆っているこれまた顔つきのモンスター【ボム】。
この二体のモンスターがそこ彼処に群れている。
「爆発祭りかよ…」
そう、こいつらの特徴として自爆能力を持っている点がある。下手に爆発させたら連鎖が起きて森ごと吹き飛んでしまいそうだ。
「まずは適当に1匹おびき出して戦ってるみるぞ。」
「「「「「はい!」」」」」
割と手近な所にばくだんいわが一匹だけで転がっていたので
「さて、試運転といきますか。」
俺は鞘からムラクモを引き抜いて構えを取る。
「『
俺は光に迫る程の速度でばくだんいわに迫り一刀の元に斬り伏せる。
「!?」
ばくだんいわは声も出さず…声があるのかは知らん。兎も角一撃で絶命した。
「成る程。死ねば爆発はしないのか。」
念には念を入れて『
「この程度ならなんとか対処出来そうだ。そっちでも何体か相手をしてみて大丈夫そうなら先に進むぞ。」
「「「「「はい!」」」」」
自衛隊員たちが相手をしている間に俺はムラクモの感触を確かめていた。
「ステータス」
────────────────────
【名前】鈴木亮一郎
【所属国家】日本
【所属宗教】神道
【職業】第一英雄
【レベル】17→63
【神格】4/4
【ステータスポイント】86→203→118
◆【霊力】
┣虚3→4
┣霊力強化4→5
┗霊力操作3→4
▲【肉体】
┣腕力強化3→4
┣脚力強化3→4
┗肉体強化3→4
《耐性》
┣火傷2→3
┣毒0→4
┣麻痺0→2
┗恐怖1→4
▼【技術】
《武器》(剣系統10)
┣剣3→5(10)
┣刀2→6→8(10)
┃┗太刀0→4(10)
┣棒3
┗本1
《防具》
┣布服2→4
┗軽鎧3→4
《生産》
┣裁縫0
┣調薬1
┣調理2→3
┗錬金1→4
●【知力】
┣思考強化EX(EXCESS)━瞬刻思考
┣記憶強化0
┗知能強化0
■【固有】
┣学習0→3
┗直感0→3
【称号】
『
【
『
【
『
【
『強制開示』『無限思考』『神速読』『
【契約】
『ジークフリート』
────────────────────
この一年で大分成長したと思うがこれでもまだ足りない。今回はムラクモなんてチート武器を借りているお陰で大分楽だが、普段の武器と能力ではさっきみたいに一撃でばくだんいわを斬り裂くのは無理だ。ここのボスな素材が相性良ければメインウェポンの大幅強化も狙えるが、そうそう都合よく行くものではない。ステータスポイントの割り振りを中途半端な量で残しているのはいざという時のためだ。たかが1ポイント、されど1ポイントなのだ。俺は瞬刻思考と『無限思考』のコンボで戦闘中にステータスポイントを割り振ったり啓示板を使うことができる。だから限界ギリギリまで温存しておける。
“ドオーーーン!”
「うおっ!?」
「鈴木さんすいません!一体処理に失敗して爆発しました!」
「モンスターが反応してやってくるかもしれないから一旦入り口まで走れ!」
「はい!」
念のために入り口まで戻ろうと走り出そうとしたその時
「ゴオオオオオオッ!」
「今度は何だ!」
みると大樹の中央付近から一つの影が飛び出してきた。
そいつは丸く黒みがかった体をしていて全身にびっしりと生えた赤熱した鱗を纏いその鱗を周囲にばら撒きながら突っ込んでくる。
「バゼルギウスだと…?」
落下した鱗は地面にぶつかってしばらくすると小さな爆発を起こしている。
そのモンスターの名はバゼルギウス。【爆鱗竜】の名を冠する爆撃能力を保有するモンスターだ。そんなモンスターがこんな自爆能力を持ったモンスターの密集するエリアに発生したらどうなるか。
その時バゼルギウスのばら撒いたいくつもの鱗の一つが爆発して近くのモンスターに当たった。
爆発を食らったモンスターが自爆を発動して小さな爆発が起き、その爆発に巻き込まれた周囲のモンスターも爆発を引き起こしていく。
「っ!全員逃げろーーーーーっ!」
爆発の大連鎖が亮一郎達に迫り来る。
─────────────────
【TIPS】
上級のダンジョンでは下級ダンジョンではボス扱いであったモンスターがレアモンスター枠として何度も湧くことがあるということが確認されている。この場合発生したモンスターはボスモンスターとしての特性は持たないが代わりにエリアの移動制限も持たないので獲物を喰らってダンジョンボスであった時より強くなることもある。
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