第20話~ランク~
SKには個々にランク(又は危険度)が設定されている。
例えば荒川、片山共にランクAが長谷川はランクSの様になっている。
先日茨城に現れたジェイソンはランクAが設定されている。
ジェイソンとの死闘の翌朝に美由紀は長谷川に呼び出されていた。
「報告書は読ませてもらったけど、のぞみって娘の事をもう少し教えてもらえないかな」
そう長谷川が言うと美由紀は昨日のあった事を話した。
「なるほどね2本の剣と風系と電撃魔法か・・」
長谷川は額に人差し指をトントンさせながら
「格好は別として似た奴がいたんだけどなー私もジンも思い出せないからいいや」
そう言うと長谷川は美由紀に1枚の書類を渡した。
美由紀はその書類を見るとSKランク査定と書かれていて今までの記録の詳細データーなどが書かれていた、そして一番下に「A-」と書かれていた。
「これって何ですか?しかもAの横のマイナスは後から手書きだし」
美由紀がそう言うと長谷川がニヤッとしながら。
「荒川や片山みたいに実戦経験無いし、本当はランク無しにしたかったんだけど」
美由紀は書類を見ながら
「確かにそうですけど、この後から足した手書きのマイナスって」
「西谷は無差別の威力ならSランク以上で他はAかBランクってところかな、平均出したらA評価だったんだけど実戦経験無いから私がマイナスを入れておいた」
無差別はSランクと言われた美由紀は苦笑いするしかなかった。
長谷川は美由紀から書類を取り上げてケースにしまいながら
「そそ、この書類って本人には見せちゃいけない物だからよろしくね」
そう言い残すと長谷川は部屋を出て行ってしまった。
支部待機を命じられていた美由紀は食堂に寄ってカレーを食べてから宿舎に戻る事にした。
宿舎に戻って1時間もしないうちに千葉方面に向かい片山と合流する様に命じられ、美由紀は転送前に食堂に寄りカレーのテイクアウトをお願いし持って逝く事にした。
行き先の宿に着きチェックインを済ませ、まず片山がいる部屋に向かった。
美由紀は呼び鈴を押すと「開いているよ」と片山の声がした。
中に入るとスプーン片手に待って床にちょこんと座っている片山が目に入った。
持ってきたカレーを温めて2人で仲良く食べていた。
「美由紀ちゃんが来るってSASから連絡が来て、他は忘れてもカレーだけは持ってきてくれると雪は信じていたから」
やっぱり雪ちゃんは可愛いと美由紀は思った。
食事も終わり、2人は昨日の情報交換を始めた。
「雪ちゃんはやっぱり凄いよ、1人で追い払うなんて」
美由紀がそう言うと片山は
「追い払ったと言うか、途中でタイムオーバーアディオスって言って消えちゃったから」
それを聞いた美由紀はちょっと考えてから
「そう言えばこっちも時間切れがって言って消えちゃったし」
2人で共通する時間切れのキーワードを考えていると片山が
「うーんわからない、それよりも、のぞみって人の事を教えて」
言われて美由紀はのぞみの事を話した。
「それは凄いよ、1撃でワームドールを行動不可能にしちゃうなんて」
片山は感心しながら言った。
「それと足止め魔法を雪ちゃんに教わっておいてよかったよ、ありがとう雪ちゃん」
美由紀がそう言うと片山は照れながら
「美由紀ちゃんが頑張ったからだよ」
2人は健闘を称えながらその日は過ぎた。
翌日、美由紀は片山からの内線電話で目が覚めた。
「美由紀ちゃんTV付けて」
眠たい目を擦りながら言われた通りにTVを付け映っていた人を見て目が覚めた。
「えー何で長谷川さんがTVにー」
映像は記者会見の様子で防衛省の人と同じ列に長谷川が座っていた。
内容を聞いていると今世界で起きている事やSAS組織の存在などが報道されている。
記者からSASについての質問が多かったが、活動に支障がでるを理由に殆どノーコメントだった。
アメリカの同時多発テロ以降世界中で混乱が起き、WD-SASとの連絡も未だに取れずJP-SASも公表せざるえない状況になっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます