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目次
189_握る
怒られて泣くのを我慢
僕は今日もただひたすら拳を握る
そんな帰り道ですれ違う
離れてもしっかり互いの手を握る
幸せそうな彼らを横目に
僕はパチンコ台のハンドルを握る
徐々に空しくなる心と財布
たまに当たる小さな夢に拳を握る
負けた帰りのコンビニで
小汚いおじさんが店員の手を握る
ああはなりたくはないなと
ハードルの低い決意した拳を握る
いつもの寂しさがやってきて
慣れた手つきで自分のモノを握る
まだ微かに見える暗い天井に
明日こそはと何もない空間を握る
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