九十四.コスモゼロを考える(きげんはにせんろっぴゃくねん♪)

 零式艦上戦闘機。

 皇紀二六〇〇年(昭和十五年。一九四〇年)に正式採用され、制式化(同じ『せいしき』でも意味が違います)された機体です。


 皇紀と言いますのは、明治初期に制定され、昭和に入ってから終戦まで陸海軍の制式でも使われた日本独特の紀年法です。

 神武天皇が即位した年を、日本書紀の記述をそのまま史実として計算する事で西暦の紀元前六六〇年とし、これを皇紀元年としました。

 もちろん実際にはちょっとありそうもない(弥生時代中期くらいになってしまう)ので、政治的なあれもあって、戦後はほぼ使われなくなりましたが。


 では五二型とは何か。

 これは十の桁が機体の、一の桁が発動機(エンジン)の、それぞれ順番を表しています。つまり五番目の機体と、二番目の発動機の組み合わせという事ですね。

 ところが、実際には機体の方は四番目でした。一一型→二一型→三二型→五二型(この後、五三型や五四型、六四型なんてのもありますが)。

 これは、四二型だと『しに(死に)』に通じるから避けたのでは、等とも言われていましたが、近年は計画のみで終わった四一型というのがあったと分かってきたそうで。いやしかし、二一型に長銃身の二号二〇ミリ機銃を詰めるようにするだけで新たな型式としますかね? むしろ二二型の方が別の型式にすべきだと思うんですが。


 また脱線しました。

 コスモゼロの話に戻り……次回に続きます(えー)。

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