[ネタ]操られて

 小さな音に、皆の視線が集中する。それはもちろん、話の中心に据えられていた、すぐそこで眠っていた彼である。

「お、どこだここ」

 天井、前、左、右。それから各人の顔を眺めては、どうしたよ、と肩をすくめる。

「どうした、じゃないだろ。おまえは大丈夫なのか?」

 それぞれが、ひっそりと手を伸ばしていた得物から手を離すと同時に緊張がほどける。もし目覚めなかったら、目覚めたとして、まだ続いていたとしたら。

「いや、大丈夫だけど。ってかどこだよここ?」

 次はきっと、殺さないといけなくなる。そういう話をしていたところだ。

「それに答える前に、どこまで覚えてるんだ? 今日はいつだ?」

 日付は三日前、夜、キャンプで一泊しようと寝静まったところまで。そこに何の矛盾もなくて、

「うん、オーケー。じゃあ説明しよう。まず、おまえは……」

 そこから始まる三日間に起こった出来事に、青ざめていく表情。いつもの彼だ。仲間想いで、そんなことをするはずのない彼には酷だが、これは事実として、教えなければならない。


◆◆◆◆


 操られる、というシチュエーション。洗脳の方が厄介極まりないですが、こちらもこちら、命令されるままにリミッターを外されると厄介ですよね。


 さて、操られるシチュを考えるのはいいのですが、操られている側がどういう障害になるのか、どう使われることで使役者に都合がいいのか、を考えてみたとき、これを克服するには、を同時に用意しなければならないんですよねぇ。

 いわゆる黒魔術としてこれがあるとしましょう。黒に分類されたのは、他者を意のままにできるというタブーにひっかかるから。

 ではこれを活用した相手を抑え込むには? 他にも黒魔術はあるでしょうし、他者を無視するわけにもいかないとなったら? 詰みですよね。

 単純明快、気絶させればよい、ということでもいいのですが、それはそれで難しい条件に、いつの間にかしてしまっていることもあったりなかったり。

 どうしよう。どうやって操り解除しよう……。


 要は、物語では解決策も用意しとかないと操りというエッセンスが無味になるぜってことです。どうしようかなー。

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