[短編(市場)]人手を集めて

 今日も賑やかな、暗い昼の時間が流れている。そびえる世界樹はじっと、脚を傷つけられようとも気にせず、周囲を取り巻く世界を眺めている。

 そんな樹の周りには、建物が、者どもがいて、今日も今日とて自分の商売に明け暮れているのだった。

 だがそんな空気も、人がいなければ訪れるはずもない。ほとんどの騎士が出払っている詰め所の一角で、一枚の紙を指差すのが一人。

「ぜっったいギルのやつも出るだろ、これ」

 そう断言するのは戦闘狂と名高い団長の一人、デイル。仕事中ではないのか、インナー姿である。

「あぁ、またあるんですね、宴」

 彼に対面するのは女性の一般騎士のイーライで、まじまじと書かれた内容を吟ずる。

「七人、ですか……隊長の人徳じゃ……」

 集まらないだろう。そこはあえて口にしない彼女に、誰か知り合いはいないかと尋ねるも、宴に参加するような人はいないと、答えられ、デイルはやりてぇよ、と突っ伏す。

「そもそも、宴の警備はどうするんですか」

 市場の外からも観光目的で、さらに人が増えることが予想される。よって、警備も厳重化されるのだが、

「いや、俺一人とその他がいなくなっても変わらねって。グレイズのやつもいるんだしよぉ」

 あいつに任せとけよ、と口を尖らせる。だがそんなことがまかり通れば、サボるやつがのさばるわけで。

「隊長、またテロ、とかある可能性があるんですから、そのときに存分に暴れましょうよ」

 もちろん平和に終わるかもしれないけど。その言葉だけは飲み込んだイーライの目の前で、参加してぇ、と繰り返すデイルは、インスとイーライとあと四人、と頭を抱え始める。

「……私は参加しませんよ?」

 だが彼のなかでは既に決定事項らしく、ぶつぶつと騎士の名前が唱えられていく。


◆◆◆◆


 キャラはある程度いるので、どうユニットとして増産するか……ゲームの方向性に悩んでおります。

 さて、これから用事なのでこれにて。

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