[短編(魔女)]正月終われば

 正月が終わって、はやくも十日。世間的には成人の日、はおまけで、祝日である。だとしても、私がやることは変わんないけど。

 寒い中、体温で暖かくなった布団から抜け出す。どこに犬がいるかを確認して台所へ。

 今日のお菓子は何にしようか。どうせ変な注文がくるのなら、先に作ってしまえばいい。この三日間はこいつのリクエストに付き合わされたのだから、別にいいでしょう。

 昨晩溶かしておいた生クリームはちょうどいい感じに溶けてる。あとシロップに、バターもある。あと少しのフルーツ……苺があったっけ。

 ならあとは、買っておいたパンケーキのもとを使って、焼くだけ。ボウルとフライパンを取り出して、今日の契約料を納めるとしましょう。

 成人の日だからこれを作るわけじゃない。定期的に作ってる。ミックスと、その付け合わせを用意してしまえばそれで完成。毎日つくろうもんならぶちギレるところだが、月一程度ならあいつも怒らない。

「いっそのこと塩を入れてあげようかしら」

 ふと視界に入った粉を見て呟くと、

「聞こえてるぞ。割り増しで作りたいのか?」

 ほら、起きてる。寝てるふりだけは立派なんだから。

「じゃあクリームマシマシで食べてみるのはどうよ? 塩と甘いものって合うらしいじゃない?」

 ほう、と顔をあげた。

「少しだけ、一つまみだけ、ね」

 しお。そうシールの張ってある容器に手を伸ばし、さらさらとボウルの生地に落として、またかき混ぜた。


◆◆◆◆


 祝日ですねぇ。

 魔女の話は、ロウファンタジーなのでこうやって記念日に色々と書くのもいいかもしれませんね。


 成人の日のお菓子ってなんでしょう? 紅白饅頭? ファミレスでいただくパフェ? どちらもなんか違いますね。

 やっぱりお菓子のレシピを漁ってみないと、彼女たちの話を組み立てるのは難しいですね。だって毎日クッキーとかも嫌じゃないですか。絶対わんこが怒る。ココア入りとかのアレンジをしても、クッキーに変わらんわぁ! って牙を剥いてくるでしょうし。

 はぁ、冷えますね。今日は珍しく何のネタもないので、こんな感じになってしまいました。風邪をひかないように、あったかくしてのんびりとしていきましょう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る